おしえてgooでおもしろい質問があったので、すこし考えてみました。
題材は「自転車屋はパンク修理を拒否できるのか?」です。
要約すると
- パンク修理を自転車店に持ち込んだ
- 安物のホームセンターの自転車は品質が悪いから修理を受け付けないと言われた
という感じですね。店主曰く
「これホームセンターで買ったもんでしょ。自転車屋協会は、こーゆー安もんは修理できない事にしてんだよ。こんなのが売れちゃウチのが売れなくなるんだよ!」
なるほど、わからなくもありません。実際、安物の自転車のチューブにはパッチが貼りつきにくかったり、パッチを貼れても後々チューブが裂けてくることもあります。
でもまあ、いい方悪すぎるし、ぶっちゃけすぎでしょ(笑)
自転車以外のケースでは
自転車以外でも修理を断られるケースはあるのでしょうか?
調べてみると、電化製品や時計などでは...↓
- 分解、改造されたもの
- 非純正部品が入っているもの
- メーカーサポート以外で修理されたもの
などはメーカーに修理を断られる場合があるようです。自転車だと、上の条件で修理拒否すれば修理の仕事がなくなりますね。
自転車修理には分解が必須ですし、非純正の部品を使うことも多々あります。改造はむしろカスタムとして自転車の楽しみでもあります。修理をメーカーが受け付けることはほぼありません。
調べたついでに、変わったところではパソコンの修理では...↓
対象機器の記憶装置(ハードディスク等)にマイナンバー(個人番号が記憶されたデータがある場合には、修理をお受けできません。
なんていうのもあるみたいです。
契約自由の原則
で、冒頭の質問内容に戻るのですが、持ち込まれた修理を受け付け拒否すること自体は法律的には問題ないようです。
お店側には契約自由の原則というものがありまして、誰とどんな契約をするかは自由なんだそうです。
契約自由の原則とは、人が社会生活を営むに際し結ぶ契約は、公の秩序や強行法規に反しない限り、当事者が自由に締結できるという民法上の基本原則のこと。 民法に直接の規定はないが、第90条(公序良俗違反の法律行為の無効)や第91条(任意規定と異なる意思表示)などがその根拠となっている。
下のリンクの記事も非常に勉強になりました。
誰と契約しようがあなたの自由だってこと。だからあの人は店に入れるけど,あいつは嫌いだから店に入れない,つまり飲食サービスを提供する契約をしない,というのは自由。誰を客として契約しようが,あなたの自由だってことです。
実際、自転車業界でもパンク修理の技術を持ったプロショップがママチャリの修理を断るなんていうこともよくあるので、じゃあ、パンク修理断っても法的には問題ないねという結論になります。
自由には責任が伴う
ちなみに、入店拒否や販売拒否も同様に法的な問題はないようです。もちろん例外もありますが。
ただし、お店というものは信頼とか評判で成り立っているものなので、自由と言えど出禁を頻発したり、販売拒否する店はいずれ店として成り立たなくなると思います。
私自身は修理拒否はしませんが、高額で、壊した場合に弁償や交換ができない自転車に関しては断ることもあります。まあ、そういう自転車が持ち込まれることはありませんが。
ご拝読ありがとうございました!
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