自営業において、利益を圧迫する最大のものはなんでしょうか?それは人件費と家賃です。これらを圧縮できれば資金繰りはかなり楽になるでしょう。
ということで、店舗付き住宅を購入し、開業する方法を考えていきたいと思います。よろしくお願いします。
目次
店舗付き住宅で開業するメリット
固定費(家賃)が抑えられる!
一番重要なメリットです。商売において利益を増やす方法は3つあります。
- 売り上げを上げる
- 原価率を下げる(安く仕入れる)
- 固定費を削減する
当たり前のことなのですが、シンプルに3つだけです。ですが、たいていは売り上げを上げる方法を考えがちです。
人口減少やグローバル化、インターネットの発達などで実店舗の売り上げを上げていくのは難しくなっていきます。
一番簡単な利益を上げる方法は固定費の削減、です。これだけが唯一経営者にコントロール可能な項目です。
売り上げも仕入れ原価率も基本的にはコントロールできません。
店舗付き住宅であれば、自宅家賃+店舗家賃ではなく自宅家賃=店舗家賃となります。
さらに店舗付き住宅を一括購入してしまえば、家賃ゼロ、住宅にかかる税金だけで営業ができます。
他のメリットは…
- 初期費用が抑えられる(敷金礼金・不動産仲介料ゼロ)
- 通勤時間ゼロ
- 失敗してもリスクが小さい
- 経費面で非常に有利
以下で解説していきます。
初期費用が抑えられる(敷金礼金・不動産仲介料ゼロ)
当たり前ですが、自己所有物件であれば、敷金礼金、不動産仲介手数料はかかりません。
広い面積の店舗や人通りの多い場所、地価の高い地域にある店舗の敷金(保証料)などは非常に高額になる場合があります。
私が以前勤めていた店舗は27坪で家賃35万、保証金は交渉の末、減額されて300万でした。
通勤時間ゼロ
非常に大きなメリットです。私は過去に自転車で片道50分という場所まで通勤していたことがあり、体力的に非常に消耗しました。
夏場などは本当につらかったです。特に自転車屋は体力を使う肉体労働です。通勤時間はなるべくゼロに近づけたいものです。
失敗してもリスクが小さい
もしも、商売がうまくいかなくても家は残ります(借金をしていない場合)
商売がうまくいかず、ダメだと思ったらすばやく店をたたみ、バイトでもなんでもできる状態なら生きていくことはできます。
経費面で非常に有利
ローンで購入しているのなら住宅ローン控除を受けられますし、光熱費なども経費にできます(店舗部分と住居部分で按分)
でも、家って高くない?私の体験談
私は250万円の店舗付き住宅を購入しました。
ただ、登記費用やリフォーム費用などの諸費用が追加で必要でしたので最終的には400万ほどになりました。
スペックは…
- 9坪×2階の18坪長屋
- 一階はほぼスケルトン
- 築約50年・違法増築あり
- 商店街内 通行規制あり
- 再建築不可
リフォームも再建築もできないため、売主も処分に困っていたようです。通行規制があり、前面道路も狭いため、壊して駐車場にもできないということで、安いのには訳がある物件でした。
これからの少子高齢化にともなって、古い住宅の価格はさらに下がっていくと予想されるため、場所さえ選ばなければそこそこの物件でも2~300万程度で入手できるでしょう。
特に商店街は今後も凋落していくことが確実(後継者不足、地域の衰退、高齢化)なため、駅近商店街の店舗付住宅などがねらい目だと思います。
また、自転車屋は修理だけなら省スペースでも開業可能なので、一階が駐車場になっている住宅であればそこで開業可能です。
開業例
- 駐車場を店舗として利用
- 古民家を改造
- 出張修理業の拠点に(営業車駐車場や在庫置き場として)
- ネットショップの在庫置き場として
店舗付住宅で開業するデメリット
もちろん、メリットがあればデメリットもあります。それは…
店舗=自宅住所
です。店舗と住居が一体になっているので当然ですが、そこに住んでいることが知られてしまいます。
とんでもない輩客とトラブルになってしまったときや、近隣住民とのトラブルになった際に逃げ場がありません。
私の自転車や仲間にも自宅で自転車屋を営んでいる方がいますが、休日にインターホンを鳴らされることがあるようです。
まとめ
他の記事にも書いていますが、自転車屋はとにかく安くはじめたほうがいいです(プロショップ除く)
店舗付き住宅は安ければ300万から1000万円くらいで割といっぱいあります。そこに住みながら100万円で自転車屋を開業するれば、わずか400万程度から社長になれる計算になります。
固定費を最大限下げてしまえば失敗はしにくくなりますし、失敗しても家は残ります。
私は5年以上前に店舗付き住宅を購入し、その場所での開業は失敗しましたが、ダメージはゼロでした(現金購入かつ今も住んでいるので)
自分で言うのもあれですが、今話題のえらいてんちょうさん著「しょぼい起業で生きていく」で提唱された生活の資本化を実践していたのです。
しょぼい=失敗したときのダメージが少ないので小さく始めるほうがいいと思います。
ご拝読ありがとうございました!