自転車をネットで買うことが一般的になってきたようですね。昔は自転車は自転車屋でしか買えない時代もあったもんですが、いまや家電量販店に通販、インターネット販売まで自転車の入手経路が広まってきました。
ということで、よく話題になる「インターネットで買った自転車が全然ちゃんと組まれていなかった」問題。
若い子がアマゾンから買った自転車なんですが、余りにも酷く返品を勧めました。皆さんこれを見てどう思いますか。 pic.twitter.com/uqS6lAOUO9
— NS-1-80cc (@NS150ccNSR80cc) October 18, 2020
インターネット販売では業者によってはいわゆる「七分組み」と呼ばれる状態でお客さんに届けられる場合があります。
サイマではわざわざ「整備士による組み立て済み」を宣伝文句として使っていることから不十分な組み立てで届きトラブルになることが少なくないのでしょう。
だいたいお客さんが持ち込んできて、組み立てめちゃくちゃやんとなるのはこういうのですね。とにかく安い↓
「七分組み」は七部どころか四部組みくらいなんです
ここからはポジショントークになってしまうのですが、自転車屋はただ自転車を販売しているだけではないのです。
通販で買っても店で買っても仕上げと調整は自分でしなきゃだけど?
— 濱口屋甚平@仕事嫌いも個性のうちだ (@rincodontypass) October 18, 2020
ハンドル抜いてタイヤ反転させるだけの作業だけだが。道具もレンチひとつであれば終わるハズ
↑そんな簡単じゃないんです。たとえば問題となったクロスバイクですが、組み立てに当たってどういう工程があるのかというと…
- グリスがちゃんと充填されているか確認(ホイール、ヘッドパーツなど)
- タイヤ、チューブ、リムフラップがきちんと装着されているか(タイヤはビードがきちんと出ているか、チューブは依れていないか、リムフラップはずれていないか)
- ブレーキの調整(ブレーキシューの位置、引きシロの調整)
- 変速機の調整(試乗確認)
- 車輪センター確認、調整、振れ取り
- 全体ねじ増し締め確認
私の店ではここまでやって完成となります。いつも組み立てながらなにが「七分組み」だよと思いながら作業しています。
上の画像だと85%組み立て済みと書いていますが、キレそうです。
ネットで買う自転車の注意点。
— 名も無き自転車店員 (@Namonaki_cycle) 2020年10月21日
店では自転車を組み立てながら点検・調整をやります。
多分すぐ壊れたっていう人は組み立てしかやってないから。
自転車店に調整してもらったとしたら結構工賃かかります。
それなら自転車店で買いましょう。
なぜなら点検・調整も入った料金なのですから。
じゃあ、自転車屋さんで買えば大丈夫!というわけでもない
じゃあ、自転車屋さんで買えば安心だね、と思いきやそんなこともありません。お店によってはハンドルセットして、ペダル付けて終わりなんて店もごまんとあります。
お店によって考え方があるので、それを批判するつもりはないのですが、「自転車は自転車屋で」というポジショントークを言う資格のある自転車屋はどれくらいあるんでしょう?
お客様各位におかれましては、信用のできる腕のある自転車屋を探していただきますよう。
まとめ
「自転車は自転車屋で」と言う為に自転車屋自身がきちんと組み立てを行っているということを積極的に発信してほしいと思います。発信できないような店は滅んでどうぞ。
自転車は自転車屋でという主張だが、ハンドルセットしてペダルをつけただけの新車を販売している自転車屋も多いので、必ずしも自転車は自転車屋でとは言いにくい。ので、きちんとした組み立てをしている自転車屋さんはもっと発信してほしいですね。
— 脚踏車 (@cyclekaigyou) 2020年10月22日
ご拝読ありがとうございました!