しょぼ輪

しょぼい30代自転車屋のブログ

自転車屋:工賃とクレームについて 「パンクしていないのにお金かかるの?」

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 先日とあるツイートをしたところいろいろなご意見をいただいたので、それをもとに考えたことを記事にしました。

 

なにもしていないわけじゃないんですが…。

 要約:パンクしていると思って自転車屋に自転車を持ち込んだが、自転車はパンクしていなかった。なのにお金を請求された。何もしてないのに金を請求されたのが納得いかない。思い出しても腹が立つからレビューした。

 という内容です。

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 何年も前のことを思い出してわざわざお店のGoogleレビューに書き込むくらいなので本当に腹が立ったのでしょう。

 が、お店は何もしていないわけはありません。パンクしているかどうかの確認作業を行っています。この作業に工賃が発生しているのですが、お客さんには全く伝わっていません。

 そして、お店の人も「お客さんがパンクって言ったから…」という返事でパンクしているかどうかの確認作業を行ったことを伝えていません。

 「パンクしていないのにお金かかるの?」問題はたいていお客さんとお店とのコミュニケーションがうまくいっていないからこそ起こる問題だと思います。

 

 自転車屋にとっては工具と時間を使っている以上作業工賃が発生するのは当たり前。一部のお客さんにとってはパンク修理という作業をしていない以上、お金が発生するのはおかしい。

 あなたの常識は私の非常識。人間社会はとてもめんどくさいものであります。

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排除するのか、説得するのか

 最初にお金がかかると説明すると「じゃあいい」と言って帰るお客さんもいます。そこでお店のルールにあわないお客さんとして排除してしまうのか、なぜ費用が掛かるかを説明し、説得するのかも悩ましいところです。めんどくさいですし。

 

 私自身は「人の時間を消費させておいて、数百円程度も払いたくない人」は嫌いだし、説得できそうにないなあと思っていますが、商売なんでたとえ数百円でも取りこぼしたくないです。自分で店を開くまでは勤務店でのマニュアル的なものがあったのですが、マニュアルから解き放たれたのでなるべくもめず、取りこぼさない方法を模索しました。

折衷案

 「パンクはしていませんでした。ですが、虫ゴムが古くなっていたので新品の虫ゴムに交換しておきました。ついでに注油もしておきましたよ」 

 ということで、昔は「パンクを調べるだけでお金がかかります」と言っていましたが、今はこうしてます。

 お店側としては新品の部品を消費しているわけで、これだとお客さんもお金を払うことを納得できるのではないかと考えました。なんとなく文句を言ってきそうだなと直感で感じたお客さんにはブレーキ調整かチェーン調整をやっておきます。

 

 今のところ、クレームにはなっていません。もしクレームになった場合は「今回は無料でいいけどもう来ないでね」と言う予定です。

 

 このところ、見積もり無料やら、基本プレイは無料(課金ソシャゲ)やら気に入らなければ返品無料やら無料という言葉が昔よりあふれているような気がします。月額制のサービス(ネットフリックスなど)も増えてきており、「パンクしていないのにお金かかるの?」に通ずる問題はこれからも増えていきそうです。

 

  ご拝読ありがとうございました!

 

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