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しょぼい30代自転車屋のブログ

自転車屋さん大好きKURE 5-56。

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KURE 5-56ご存知でしょうか?

 

  私も店舗で愛用しております。自転車屋であればクレ556の名前はみな知っていると思います。

 .このような感じのスプレーオイルです。

 

 

 

 参考までにクレ556とは..

KURE 5-56は呉工業が製造販売している浸透潤滑剤、およびその商品シリーズの名称である。開発元はアメリカの自動車関連および生活関連用品のメーカー、CRCインダストリーで、内容物は同社の「CRC5-56」と同様である。  

KURE 5-56 - Wikipedia

 多くの自転車屋が使っているであろう名作(価格も安いです)ではありますが、使用に当たっては少し注意が必要なので、そのあたりを記事にしました。

 目次

 

チェーンの注油に使うべきではない?

 以前に勤めていたチェーン店ではチェーンオイル代わりにバンバン使っていました。というより、潤滑油はクレ556以外に使用しておらず、新人時代はなんにでも使ってよいオイルだと思っていました。

 実際、クレ556のパッケージにも自転車のギアの写真が使われており用途の説明文にも自転車と書いてあります。

 ところが、別の店舗に異動になった際、新しい店長からチェーンにはクレ556ではなく、専用のチェーンオイル(一斗缶で仕入れる液体タイプ)を使うように指示されました。それがきっかけで潤滑剤全般について調べました。

 今は特性を知って、クレ556やその他のケミカル製品を使い分けています。以下ではクレ556のデメリットや使用法について書いていきます。

 

 結論を先に書くと、チェーンにはチェーン専用のオイルを差すべきです。

 

クレ556のデメリットは?

  1. 有機溶剤の割合が高く、揮発しやすいので潤滑効果が長続きしない。
  2. ゴムやプラスチックを劣化させる(シリコンタイプは大丈夫です)。
  3. グリスを溶かす。
  4. タイヤを劣化させる。

 以上の点からやってはいけない使い方は

  • ゴム・プラスチック部品への吹き付け
  • グリス使用箇所への吹き付け(ハブ・BBなど)

 などとなります。チェーンに吹き付けるのはダメではありませんが、潤滑効果が長続きしないのでこまめな注油が必要になるようです。

 ただ、新品のチェーンには防錆と潤滑のための保護油がついてるため、油分を落とす性質があるクレ556は吹いてはいけません。

 

 余談:バンドブレーキという音鳴りが出てしまうママチャリ用のブレーキがあるのですが、これの音を消したいと潤滑スプレーを吹いてしまう例があります。ブレーキが全く効かなくなるので絶対におやめください。もちろん、バンドブレーキ以外のブレーキにも使用厳禁です。

 

クレ556はどういうときに使うのがいいのか?

 では、どういうときにクレ556を使えばいいのか?呉工業のホームページでは、以下の5つの効果が紹介されています。

・潤滑効果:金属表面に薄い潤滑被膜を形成

・防錆効果:被膜で空気を遮断するので金属が錆びにくい

・浸透効果:ミクロン単位の隙間にも浸透

・水置換効果:電気系統の防湿や接点復活に効果を発揮

・清浄効果:可動部の油汚れや錆取り汚れ落とし  

 ということで、クレ556の使いどころとしては...

  • 汚れ落とし
  • 錆びたねじ、ボルトへの吹き付け
  • 防錆として
  • 接点復活

 私はチェーンを回しながら吹き付け、金属ブラシなどでチェーンの錆を落としてから洗浄、拭き取り、チェーン専用の潤滑油を塗布するというように使っています。

 かぎにも使用しています。オイルだとべたつくので、少し吹いて余分な油をきれいに拭くと開きにくいかぎも良く動くようになります。

 あとは、フレームに少しだけ吹き付けそれを拭き取ると若干ツヤが出るのでそういう使い方もしたりします。

 

まとめ

 なんにでも使えるわけではありませんが、あると便利、常備しておきたい一品であります。たくさんのメーカーが使用用途にあわせていろいろな商品を作っているので、そのあたりをネットで情報収集するのもまた楽しかったりしますね。

 最近はベルハンマーという高級潤滑油の存在を教えてもらい、さらなる沼にはまってしまいそうであります(笑)

 

スズキ機工 LSベルハンマー スプレー420ml
 

 

 

 ご拝読ありがとうございました!