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しょぼい30代自転車屋のブログ

レンタサイクル:はじめるには?儲けるには?事業の将来性は?

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 自転車を売る、修理するだけが自転車屋じゃない!ということで、レンタサイクル事業の採算性や将来性について考えてみました。

 

 どのように始めるか、どうやって自転車を集めるのか、そして、肝心なところ、儲かるのか?について書いていきたいと思います。

 

 

目次

 

 

レンタサイクルの始め方

 レンタサイクルを始めるにあたって必要なものはなんでしょうか?以下で検討していきます。 

1.事業資格や許可はいらない 

 始めるにあたって、事業資格や許可などは必要ありません。場所と自転車を用意するだけです。

 レンタサイクル業はだいたい店舗型というか、場所があって営業するところが大半ですが、出張お届けレンタサイクルなんていうのもあるようです。

oreoka.com

 ↑現在はおそらく休業中か廃業?しているようです。採算が合わなかったんでしょうね。配達していたのも自転車さんで、レンタサイクル専業ではなく、事業の一つだったようです。

 ただ、事業として行う場合は開業届は出すべきでしょう。

2.自転車を集める

 レンタサイクルですから、まずは自転車がないと話になりません。

 自転車屋なら買い替えで処分となった自転車を再生させればいいだけですが、自転車屋でなければなかなか数をそろえるのは大変です。

 手っ取り早く集めるなら、ジモティーやリサイクルショップで集めるのが手軽ではありますが、安ければ安いほど状態が悪いので気を付けて購入した方がよさそうです。かといって新車でそろえるとかなりの費用が掛かってしまいます。

jmty.jp

 ジモティーは取引場所を市町村単位で細かく地域指定でき、手数料もかからないのでおすすめです。0円の自転車も出品されています(大体は廃車寸前の自転車ですが)

 ただし、防犯登録はきっちりと行いましょう。譲ってもらった自転車の防犯登録がそのままだと利用者さんが盗難で捕まる恐れもあるので。

 

 防犯登録に関しては都道府県によって、書式や値段が違うのでここでは詳しく書きません。譲渡証明書を書いてもらったり、自転車屋さんに相談するなどして事前に確認しておきましょう。

 下のリンクから、委任状、譲渡証明書の書式がダウンロードできます。

bouhankun.com

3.利用規約を作る

 利用規約は絶対に必要です。署名欄も作り、署名してもらうことも忘れずに。

 

 利用規約を作る際に想定したいトラブルとしては...

  1. 返却が遅れた場合
  2. お客さんが破損又は紛失した場合
  3. 事故を起こした場合
  4. 撤去、盗難された場合
  5. 自転車の不具合でお客さんに損害を与えた場合

 思いつく限りのリスクとその場合の対応を文章にしておくと、後々のトラブル対処の役に立つと思います。

 法律的におかしな内容になっていないかどうか、司法書士や弁護士にチェックもしてもらった方がいいと思います。

 

採算性・将来性

レンタサイクルの採算性・将来性を検討していきます。

 

1.レンタサイクルの採算性

 レンタサイクル一本で食べていくのはかなり難しいでしょう。儲かるためには台数も必要ですし、そのための場所代もかかります。

 下のリンク先のチャリースさんは儲かってそうです。法人向けに一気に数十台の自転車をリースしたりするようです。すごい営業力と調達力ですね。

www.toyda.net

 あとは、京都などの観光地などではレンタサイクル専業のお店もあるので立地によっては採算がとれそうです。

 下記リンクの記事は古い記事ではありますが、京都のレンタサイクル店主さんへのインタビューです。個性的な店主さんですし、リアルな数字も出ていて読み応えのある記事ですよ。

getnews.jp

getnews.jp

まとめ:専業でやるなら立地次第、自転車店との兼業ならあり

 

2.レンタサイクルの将来性

 将来性はあると思っています。特に、観光客向けのレンタサイクル、シェアバイクの需要はこれからの観光客数の増加に伴って需要は増大していくと思います。

 特に付加価値の高いスポーツ自転車レンタルなどは観光とあわせて大きく伸びていきそうです。

shimanami-cycle.or.jp

 他にも、民泊業者が宿泊者向けに自転車の貸し出しを行っていたり、タワーマンションが入居者用に共用の電動自転車を所有したりと、レンタサイクルよりはシェアバイクの方が台数は増えていきそうですね。

 

 子供のせ電動自転車専門のレンタル業者もあるみたいです。

www.mbr.style

3.採算シミュレーション

 シミュレーションしてみました。

  • 家賃10坪 家賃10万円 
  • 自転車20台
  • 人件費 25万円
  • 光熱費 経費 3万円

 客単価1000円として、いったん利益率を100パーセントと仮定してみます。上記合計は38万円、営業日数は25日とします。

 38万円稼ぐにはひと月に380人のお客さんに貸す必要があります。一日当たりにすると、15.2人です。ですので、15台以上の自転車を調達する必要があります。

 

 自転車の整備費用や、車両更新の費用を考えるともっと回転させなければいけません。かなりきびしい事業になりそうですね。

 

まとめ

 お客さんが大量に来てくれる好立地(有名観光地)や付加価値をつけて客単価を大きく上げる(スポーツ車レンタル)ことができれば、採算はとれそうですが、レンタサイクル一本での事業はかなり難易度が高そうです。

 

 ご拝読ありがとうございました!