自転車に関する起業で一番安く開業できるのはなにかと考えると、やはり出張修理かなと思います。ただ、開業の費用の安さは起業の難易度とは比例しません。
出張修理は営業力と技術力を問われるので安定的に運営していく難易度は高いと思っています。開業は簡単、運営は困難という感じです。
で、そこは置いておいて自転車出張修理業を開業するにあたって最低どれくらいかかるのか?最安で開業するには?といったことを記事にしていきたいと思います。
目次
出張修理業の開業費用
普通に開業すると大体100万から400万くらいだと思います。なんでこんなに幅があるのかというと、扱う自転車の種類によって集める工具の金額が大幅に変わるからです。
上の記事でも言及していますが、こだわるほど工具代もどんどん上がっていきます。
一番お金がかかったのは工具で、全部で200万円ほど。プロショップと同じ工具だけでなく、幅広いニーズに応えるさまざまな工具も必要になるので大変でした。それに加えて、店舗契約や什器を揃えるので計500万円くらいかかりましたね。
生き残るためにプロとアマの「隙間」を狙った。都心の自転車屋、成功の鍵とは │ 【マイナビ独立】独立・開業・起業・フランチャイズ募集
上の記事にはプロショップの方が工具だけで200万かけたという話がでてきます。ロードバイクやビンテージバイクを取り扱うとなると専門工具が増えて、初期投資もかさみます。
次は自動車です。私は中古車を30万程度で購入しました。出張修理といえばだいたい商用軽バンを購入すると思いますが、これが次にお金がかかるところかと思います。
私が開業した時の費用を表にするとこんな感じです(過去記事より抜粋)↓
創業費内訳 | |
仕入れ | ¥417,257 |
備品・什器・工具 | ¥298,851 |
車両 | ¥315,580 |
物件取得費 | ¥167,000 |
テント代・内装費 | ¥140,000 |
HP作成費 | ¥113,400 |
メーカー保証金 | ¥500,000 |
合計 | ¥1,952,088 |
仕入れ¥417,257備品・什器・工具¥298,851車両¥315,580 で仕入れに関しては出張修理だと自転車を仕入れる必要がないので仮に仕入れ¥120,000くらいに設定しておきます。什器もいらないので備品・什器・工具を¥200,000くらいに設定すると...。
出張修理創業費(仮定)は¥635,580くらいでしょうか。あとは駐車場、チラシやHPの作成費用などを入れると…
だいたい70万円くらいあれば開業可能でしょう。
いっそ車以外で出張する
記事のタイトルがとにかく安くでということなので、費用をさらに安くするにはどうするかを考えていきたいと思います。
ずばり、車以外で出張する、です。
こちらは自転車で出張修理を行っている会社です。もともとはメッセンジャーという自転車で荷物を運ぶ会社ですが、出張修理もやっているそうです。
私も以前、自転車で出張修理を考え、ロングテールバイクを買ったもののほぼ乗っていないというもったいないことをしました。
たまに電動自転車で出張修理することがありますが、まあ電動自転車でも何とかなるものです。
ロングテールバイクはこういうので改造もできます↓
他にも原付で出張修理しているところもあるみたいです。リアボックスを付けてタイヤを肩掛けしながら爆走する業者さんを見かけたことがあります。
そういえば、ダイワサイクルの出張修理はバイクでしたね(一部店舗は軽バン使用)
自転車やバイクならさらに初期費用を抑えられるのではないでしょうか。
修理する自転車を選んで工具代を減らす
工具代ですが、スポーツ車の修理をあきらめたり、修理する内容を絞ればさらに減らせます。例えば…
PARKTOOL(パークツール) 振取台 TS-2.2 だと3万円以上しますが
MINOURA(ミノウラ) 振取台 FT-1 COMBO だとセンターゲージが付いて1万円程度です。精度は格段に落ちますが、一般車メインでホイール組み立てなどしなければこれで十分な気がします。
最低限をそろえて、徐々に買い足していくという方法でもいいでしょう。
ただ、あれもできないこれもできないなお店になると単価も低く、お客さんも集めにくいので、出張修理専業で儲けたいのであれば工具には奮発した方がいいと思います。
個人的には30万あれば開業可能だと思う
個人的には出張修理は30万あれば開業可能かなと思っています。私が副業で出張修理やろうと思って集めた工具代と自転車あわせてそれくらいだったので(記憶あいまいなので概算です)
パーツ仕入れなどは下記をご参考ください。
自転車で行ける範囲、SNSのみでの集客で副業としてはじめてみるのもいいのではないでしょうか。向いていなければやめればいいだけですし。
出張修理はかなり人を選ぶ仕事だと思います。私はやってみて合いませんでした。かなり難しい仕事です。自転車の修理ができるだけではおそらく勤まりません。
とかく起業というとしっかり準備して完璧な状態でスタートと考えがちですが、いつでもたためる状態でとりあえず初めてみてダメなら即撤退。これでいいと思います。
2000年位以上の前の偉人、孫子も言っています「兵は拙速なるを聞くも、未だ巧久なるをみざるなり」無理に言い換えると「開業は拙速なるを聞くも、開業準備巧久なるをみざるなり」です。
今回は以上です。ご拝読ありがとうございました!