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しょぼい30代自転車屋のブログ

自転車屋のフランチャイズは選択肢としてありかなしか?:自転車屋開業

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 こんにちは。今日は自転車屋の開業の選択肢の一つとしてフランチャイズを検討していきたいと思います。

 私はフランチャイズも検討しましたが、メリットとデメリットを比較した結果、最終的には自己資金と借り入れで開業しました。

 

 結論としては:選択肢の一つだが慎重にということになりました。

 

 以下で、フランチャイズのメリット・デメリットを比較検討していきます。

目次 

 

デメリット

1.加盟金

 フランチャイズにおいて何が一番のネックになるかというと加盟金です。

 加盟金の相場は...

加盟金は通常、数十万円から数百万円の間で設定されています。

無店舗型、小店舗型だと100万円以下、店舗型だと300万円前後が標準だと思ったら良いでしょう。例えば、介護業界やコンビニ業界では200万円ぐらいが標準のようです。

https://www.fc-hikaku.net/franchises/2090

 

 といっても自転車業界にフランチャイズ自体がほとんどないので、参考になるのは、株式会社リコジャパンのホームページからで、こちらは150万でした。ほかにエコチャリというフランチャイズという会社もありましたが、こちらは加盟金の金額が不明でした。

 インターネットででてくる自転車フランチャイズに会社はこのリコジャパンさんとエコチャリさんだけでした。

 

 開業の際には大体の人が、日本政策金融公庫から資金を借りれると思うのですが、利子率は大体1%から3%程度になります。150万を返済期限7年84回払いで返済したとすると月々の返済額は約25000円となります。

 

 単純に固定費が毎月25000円プラスされることになります。これは小さいお金かと思うかもしれませんが、実際にはかなり大きな金額です。パンク修理で言うと500円を50回分。

 裾もの自転車(10000円程度の自転車)であればだいたい10台に相当する利益が借り入れ資金の返済に消えていくことになります。

f:id:cyclekaigyou:20190522190659j:plain

  こちらもご参照ください↓

kyomu-cycle.hatenablog.com

 

 

2.マージン ロイヤリティ

フランチャイズのもう一つの問題点は仕入れに関してマージン・ロイヤリティを取られるということです。

 リコジャパンのホームページには、ロイヤリティはなく、自転車に対してマージンを乗せ、それによって運営資金を賄っているという表現があります。

 ですが、実際にはその他の自転車や自転車パーツに対してもマージンを載せています。私自身、開業前にリコジャパンに話を聞きに行き、実際に確認した話です。

  

 そう考えると、コストはどれぐらいのものになるでしょうか、自転車店の売上平均として個人店の平均として売上120万円と考えると仕入れは約半分程度になると思われますで、仕入れは60万円となります。

 これに対して10%のマージン(実際どれくらいのマージンを乗せているかはわかりませんので、仮定です)が乗せられていたとすると、毎月6万円の余分な仕入れを払っていることになります。

 

 加盟金で25000円。マージンで6万円合計85000円です。

これにもし自己資金がなく、それ加盟金以外の開業資金も借り入れてたとしましょう

 合計600万を借り入れたとして、毎月の返済は8万円近くにもなります。

つまり、マージンと借入返済だけで16.5万円ということです。

 全額自己資金で自主開業した場合に比べ、毎月16.5万ものハンデがあるということになります。これはかなり大きいです。

 

 私のおすすめとしては十坪程度で家賃は10万程度。開業には全額自己資金プラス運転資金としての借り入れ150万円程度として300万円程度で開業すべきと考えます。

 

 最低限1、2年赤字の期間があるかもしれないと考えて自分の生活水準に照らし合わせた運転資金を用意しておくと安心です。

 

 私が実際に開業の際にかかった費用に関して、記事にしました↓

 

kyomu-cycle.hatenablog.com

 

 

 自転車店チェーン店に勤めていた人ならば開業したばかりでもすぐ100万円ぐらいは売り上げられるだろう。軌道に乗れば200万円程度は簡単に売り上げられるだろうと考えている方もいるかもしれませんが、実際にはそそんなことは全くありません。

 

  リアルな運営状況を記事にしましたのでこちらも併せてお読みください↓

kyomu-cycle.hatenablog.com

 

 できたばかりの個人店というのは信用が全くなく、軌道に乗るまではかなり時間がかかります。だからこそ、フランチャイズの看板に頼ろうと考えるのかもしれませんが、フランチャイズの看板にそれほどの価値・集客力はありません。

 

 リコジャパンさんには1度フランチャイズについての説明を聞きに行っただけであり、直接の接点は全くないのですが、このようなネガティブな内容になり申し訳ありません。

 ちなみに、エコチャリさんのロイヤリティは月額3万円+店舗1坪あたり×1000円という記述がありました。

independence.jobmark.jp

 公式HPでは「それぞれの明細は、別途ご説明しています」となっているので現状はどうなっているかわかりません。

3.仕入れ先が制限される

 仕入れ先との契約を代行してくれるかわりに、仕入れ先が制限されます。自分の取り扱いたいメーカーとの取引ができない可能性があります。

 どんなフランチャイズもそうだと思いますが、フランチャイズ本部があずかり知らないところで勝手に取引契約を結ぶことは禁止事項になっているはずです。

 

 もちろん、デメリットばかりではなく、メリットもあります。 

メリット

1.仕入れ先の確保

 自転車をどこから仕入れれたら行くのか分からない、どういった問屋からパーツを仕入れればいいのかわからない、そういった部分をフランチャイズが代行してくれます。

 

 他にもフランチャイズの利点として、内装外装・諸届けなど、そういったものも代行してもらえる、パッケージ化されているという利点はあります。

 

2.横のつながり

 フランチャイズオーナー同士のつながりや、本部からの支援があります。同業者同士のつながりというのはなかなか築くのがむずかしいものなので、私はこの部分が一番のメリットだと思います。

 

3.未経験でも開業できる

 私自身は全くの未経験者が開業することに否定的ですが、業界未経験で開業したいと思っている方にとっては非常に助けになってくれると思います。

 

 修理・接客・販売が自転車屋の主な業務ですが、本やインターネットの知識だけではこなせないと思うので、このあたりのサポートがあれば未経験者にとっては心強いでしょう。

 

まとめ

 私個人としては開業するにあたっては実務経験があった方がいいと思います。さらに言うと、仕入先をどう探せばいいのかわからない、どこに開店したらいいかわからない、周りからのアドバイスがないと不安、というような人はフランチャイズ以前にそもそも起業というものに向いていないと思います。

 

 未経験でもどうしても自転車屋をやりたいという人は開業資金をすべて自己資金で賄え、十分な運転資金があり、立地を確認した上で利益の取れる売り上げが見込めるのであれば、選択肢としてはフランチャイズもアリだと思います。

 

 いい記事ありました。非常に参考になる記事だと思います↓

dokuritsu.mynavi.jp

 こちらもご参照ください↓

toyokeizai.net

news.livedoor.com

 

 ご拝読ありがとうございました。

 

 

 フランチャイズに悪いイメージがつくような記事でしたが、フランチャイズは悪いものばかりではありません。怪しいタイトルの本ですがこちらも参考になります↓

 こちらは闇の部分です↓

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