先日、内容が面白く、かつ経営の勉強になるリアリティー番組をネットフリックスで観ました。
題名は…
ラスト・バレー・レストーラー :修復は俺たちに任せろ!/Rust Valley Restorers
番組内容は…
目次
まずは登場人物紹介
主な登場人物
- マイク
- エイブリー
- コナー
マイク社長のまずいところ
太っ腹すぎる
太っ腹と言うのは誉め言葉なのですが、常に資金繰りと戦わないといけない自営業者は太っ腹ではいけません。
マイク社長のまずかった太っ腹エピソードは
- 採算度外視で修理、見積もり越え分は自腹
- 近所の人にコンプレッサーをあげる(仕事を休み、一日がかり)
- 無職だった近所の人を雇ってあげた
などなど。
こだわりが強い
マイク社長はもともと自動車が大好きで事業を始めたので、自動車に対する愛情とこだわりは並々ならぬものがありました。
そのため、コストのかかる純正にこだわったり、パーツにこだわったり。挙句には売る相手を選ぶシーンもありました。あんなに資金繰りが…って言ってたのに。
自由すぎる
マイクだけではありませんが、自由すぎました。ケンカして無断欠勤したり、平気で遅刻したり。お国柄かもしれませんが儲かっていない中小企業ではやってはいけないでしょう。
シーズン2でも登場人物たちの自由さは健在で、遊びに全力な彼らには敬意すら抱きました。
ラスト・ブラザーズ・レストアの経営失敗要因(ハード面)
続いてはハード面(資金繰りなど)の面での失策を考えてみたいと思います
人件費をかけすぎた
主役3人のほかにも新人バイト?事務員さん?や臨時雇い、外注などの人件費をかけすぎていると思いました。
先にも書きましたが、近所の無職の人を雇ってあげるなども言語道断です。
「うちの最低工賃は1時間当たり60ドル」と社長は言っていましたが、明らかに人件費だけでも1時間当たり60ドルを超えているでしょう。
内装などが無駄に豪華すぎる
番組内では作業場とスクラップヤードばかりが映りますが、事務所が割とお金をかけて作られている様子がうかがえます。
もちろん来客に備えて、応接室などをもうけることは悪くないのですが、商談で事務所を使用しているシーンがほとんどありません。
営業マンがいない
「カーマスターズ」という同じくネットフリックスで視聴可能な番組があります。こちらも同じく自動車販売店を舞台にしたドキュメンタリー番組です。
こちらのショップには優秀な営業マンがいて、彼が商談したり、営業して仕事を受注する様子が描かれています。
ひるがえって、「ラスト・ブラザーズ・レストア」には営業マンがいません。しかも、SNS集客も行っていません。あくまで口コミだより。
いいものを売っていてもお客さんを集められなければ意味がありません。
整理整頓ができていない
400台の自動車、たくさんのコンテナ。そこら中に転がる部品。「あれはどこにあった?」「あれがどこかにあったはず」
探し物や車の出し入れだけでかなりの時間を浪費してしまっています。見つかったと思たら使い物にならなかったり、やっとこさ引っ張り出した車がダメだったり。
開店前に徹底的な整理整頓をすべきでした。そして、比較的はやく直せる自動車以外はすべて売り払い、現金化してもよかったと思います。
まとめ
金儲けを考えず、彼らのような仕事を出来たら幸せなことでしょうね。自分も好きな人に好きなもの(自転車)を直して売って生活したいです。
しかし、世間はそう甘くはありません。社会と関わって生きるなら、お金のことを考えずに商売するのは不可能です。
好きを仕事にとは言いますが、好きな仕事だからとこだわりすぎて儲からなかったり、逆にこだわりがないからこそ門外漢の事業でうまくいくこともままあります。
最終的にマイクは土地と大事な車たちを手放す選択を迫られます。おそらく掛けた金額の半分以下の提示額で…。
資金繰りを考えられる経営者と仕事を見つけてくる営業がいれば結果は変わったはずです。何しろ広大な土地と売りものがそろっていたのですから。
こうなるだろうなと思いながら見ていましたが、友情と親子愛、車愛に満ちたいい番組でした。マイク社長にはぜひ再起を願いたいものです。
ご拝読ありがとうございました!
2020年5月11日追記:シーズン2がついに始まりました!そして一気見しました。マイク社長以下相変わらずで最高でした。借金がどうなったのか語ってほしかったです。
おそらくシーズン3もありそうな終わり方でしたが、どうなるんでしょうか?