しょぼ輪

しょぼい30代自転車屋のブログ

無双系主人公にいまいちノれない理由を考えた。

<

この記事をシェアする

 私は漫画が好きで、当然ながら(?)アニメも好きです。

 2019年の春アニメは「賭けグルイ」「ケムリクサ」「盾の勇者の成り上がり」「転生したらスライムだった件を見てました。どれもいい作品でしたね。

 しかし、転生したらスライムだった件だけ、おもしろいながら違和感というかなぜか物語にノれない感がありました。

 なぜかというと、それは主人公が強すぎること。スライムに転生したからにはめちゃくちゃ弱く、それを何とか克服していくというストーリーだと期待したのですが、主人公リムルが強すぎました。

 最近のアニメの強い主人公って強さに対して軽薄じゃないですか?私は花の慶次」の前田慶次みたいなべらぼうに強いんだけど、その強さに対する悲哀や矜持を持っているキャラクターってのが大好きなんですが、そういうのと違って自身の強さに対して淡白すぎるというか。

 しかし、前田慶次は最初から強いですよね。しかも、鍛錬はしないと作中で語っています。(「虎はなにゆえ強いと思う? もともと強いからよ」)

 与えられた強さで無双するという点ではリムルも前田慶次も同じだと思うのですが、両者を比べるとかっこよさは圧倒的に前田慶次だと私は思うのです。

www.hananokeiji.jp

 ということで、暇な時間にこの違いを考えていたのですが、なんとなくそれっぽい考えがまとまったので、書いていきたいと思います。

 

与えられた力への対処のリアリティ

 

 「転生したらスライムだった件」の主人公リムル花の慶次」の前田慶次はともに鍛錬なく強い主人公なわけですが、両者を例えるとリムルは「突然宝くじに当たった成金」前田慶次は「生まれながらの金持ち」に例えられると思います。

 幸運にも大金を手にしたとき、普通は戸惑ったり、無駄遣いをしてしまうものですが、リムルはあっという間にお金の使い方を覚え、さらには金を増やし、惜しみなく周りにばらまきます。

 私はそんなイメージでとらえました。だからこそ、与えられた力を駆使して自分の王国を築くというストーリーは面白いのにキャラクターに共感を感じないのかもしれません。

 一方、前田慶次は生まれながらの金持ちというイメージです。自分が金持ちなのが分かっているし、周りからもずっとそのように扱われてきた。だからこそ、彼が金をふんだんに使っても自然に感じますし、金持ちゆえの苦悩もまた自然です。

 つまり、リムルが与えられた力をふるうさまが不自然に私には感じられたのです。景気よくばらまいてるけど、お前の金ちゃうやろ、みたいな。

 

 ということで、物語は面白いが、主人公には共感できないという作品でした。やはり、漫画でもアニメでも主人公が弱かったり、ピンチだったりを克服するというのが一番私は好きです。

 NARUTOも最初はそんな感じだったのに結局、生まれ持った力が覚醒してめっちゃ強くなるのにはがっかりしましたね。ジャンプ系漫画の生まれながらの強大な力が覚醒という展開はほんとに嫌いです。

 

 「配られたカードで勝負するっきゃないのさ、それがどうゆう意味であれ」けだし名言ですが、強いカードではなく弱いカードでどう切り抜けるのか?そこを楽しめる物語にもっと出会いたいものです。

 

 ご拝読ありがとうございました!

 

 

花の慶次 完全版 全15巻セット

花の慶次 完全版 全15巻セット