自転車屋は不況に強いと言われています。そして、技術を売っているため利益率が高いため、倒産しにくいとも言われます。それは本当でしょうか?
自転車屋を開業して約5年の経験から検証して、記事にしました。
目次
はじめに【自転車屋は不況に強い?】
https://note.com/shoboicycle/n/nf253caca5413
不況に強い理由は自転車が嗜好品ではなく、日常必需品だからです(競技用スポーツ自転車を除く)不況だろうと、人間は自転車で移動します。
自転車屋の収益の柱は自転車販売に加えて、自転車修理があります。自転車販売は景気の左右されますが、自転車修理はおおきく左右されません。
大きく儲からない理由は、自転車を販売するにも、修理するにも人の手が掛かり、時間もかかるからです。
ただ、自転車を販売するのも修理するのも時間が掛かってくるので、高められる売り上げには限界があります。
ちなみにここで考えているのは(店主一人もしくは+家族従業員、バイト一人程度)の小さな個人事業の一般車メインの自転車店を想定しています。
単純計算はやめよう【自転車屋は割のいい仕事?】
自転車屋は技術職だから自転車修理の利益率が高い。割のいい仕事だ。本当でしょうか?
答えはどちらとも言えない、です。
たしかに単純原価額から計算すると、自転車修理の利益率は9割から8割、調整作業だと工具を使用するのみなので、利益率100%と言えなくもありません。
しかし、いくらお客さんが来ようと、実際に作業できる上限があります。お客さんが途切れることもあります。他社との競争もあります。
タイヤチューブ交換の粗利益額が2500円と仮定、作業には平均15分掛かると仮定します。一時間当たりの粗利益額は10000円です。仮定の数字ですが、これが上限です。
割がよく、儲かると思いますか?
自転車屋が潰れない理由【けっきょく、物件持ちか激安店舗】
自転車屋がつぶれない理由、みたいなタイトルの記事はたくさんあります。ですが、自転車屋は減り続けています。はっきり言って衰退産業(斜陽産業)といえます。
「自転車屋は不況に強い」「自転車屋はつぶれにくい」は、いちおう真実ではありますが、にもかかわらず自転車屋が減り続けています。そこに本質があると思っています。
長く続いている自転車屋は自己所有物件だったり、店舗付き住宅だったり、年金で売り上げをカバーしていたり。そして、後継者がいません。
近年、個人で自転車屋を開業している人を何人も見てきましたが、みな一様に小型店舗です。だいたい15坪以下で家賃も15万円以下といったところです。
結論としては、固定費を抑えて大儲けを期待しなけれれば生きてはいけるという感じです。
noteもやっています。毎日更新してます(2021年11月現在)
ご拝読ありがとうございました!